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「著作権・肖像権 摘発に関する私見」


 つい最近、最も好きだったサイトが閉鎖に追い込まれました。がっかりです。 雲霧は法律に疎いため、厳密に突っ込まれると絶対に負けると思いますが、熱心なパイドルファンとして、最近のおかしな動向を自分勝手に考察したいと思います。(反論無用) あくまでも無知な1個人の考えです。
 巨乳アイドルを抱える某プロダクションを中心に、「肖像権」を盾に、違法サイトつぶし運動が行なわれています。著作権よりも肖像権を全面に出しているのは、新作プロモーションの撮影会などで素人カメラマンが撮影する写真も規制するためかと思われます。また、街中で芸能人に気づいた一般人が携帯電話で撮影するのも規制したいようです。

 画像を無許可で掲載するのは違法と聞いてますので、規制するのはごもっともですが、その手法にははなはだ疑問を感じます。

 「弁護士の名前でいきなり損害賠償を請求する」・・・
 これはあまりにも乱暴ではないでしょうか? アイドル画像掲載サイトというのは、「アイドル画像をえさに呼び寄せ、アダルトサイトへ誘導し、広告料などを稼ぐ。その画像も他人から盗用したものだったりする」といった悪質なものから、「個人の趣味で、ただ、画像を掲載する。非営利のもの」や「そのアイドルの熱心なファンで、紹介のために画像を掲載する」など、さまざまです。趣味のものにはたいてい、「法的に問題があればご指摘下さい。是正します」などの文言が書かれています。芸能事務所はなんでもかんでも「有害」「違法」「被害を受けた」と主張しますが、そういうものもたしかにあるものの、ファンサイトなどはむしろ芸能プロのあとおしを無償でやっているありがたい存在です。そういう、いろいろな種類のサイトがあるのに、十羽一からげで、高額の「損害賠償請求」というのはおかしいです。
 「ご指摘下さい」というサイトには指摘すればいいですし、ホームページスペースの管理者に「ここは違法です」といえば、すぐに警告もしくは強制削除してくれます。弁護士なら、きちんと根拠となる法律をかみくだいて説明すべきでしょう。そういった、警告手続き無しに、いきなり「損害賠償」とは、常識では理解できません。おとり捜査みたいです。ファンサイトの中には中高生がやっているのもあるでしょう。本当に法律のことを知らないかもしれません。まずは、根拠となる法律・条文を詳しく解説して、違法性を解説してあげるのが筋ではないでしょうか? それに従わない時に第二段階の行動に移ればよいのです。親がお金持ちの場合、あの脅迫まがいの文章に恐れをなして、言われたままの金額を支払ってしまうかもしれません。何の算定基準の根拠も説明されていない金額を。これじゃ、恐喝と変らないのではないでしょうか? もしくはぼったくりです。
 例えば、自転車に子供を乗せている母親がいますが、子供一人は合法でも、子供二人(前後に椅子をつけたもの)は違法です。しかし、お母さんはそんなことを知らずに子供を二人乗せます。(自転車屋は平気で椅子を取り付けます) このお母さんに対して、警官がいきなり、「おまえ逮捕だ。罰金100万円だ」といったらどうなるでしょう? 誰が払いますか? よく考えていただきたいです。(自転車屋は払うべき)

 請け負った弁護士さんの良識も疑います。
 法律の知識のある人間が、このような非良質な手法の片棒をかつぐとは信じられません。法律の知識があるからこそ、丁寧な警告をまず最初に与えるべきです。それがいきなり、「写真1枚につき、10万円(30万円のケースもあり)。だから50万円払え。振込みはここへ」などと堂々と書いています。なぜ10万円なのか、その根拠は? そのサイトが与えた損害はどういうものなのか? どの程度なのか? そういうことに関する説明は一切ありません。サイトにはカウンターのあるものが多いですが、100アクセスにも満たないサイトがどれだけの損害を与えたというのでしょうか? 「インターネット=世界中に公開」と解釈されますが、1年間で1億ビューのサイトもあれば、100ビューに満たないサイトもあります。全国紙の読売新聞と、僻地の学校の学級新聞を同じと考えるようなものです。区別するべきでしょう。これでは、「アダルトサイトの架空請求」と変わりません。枚数の多いサイトでは「1000万円要求された」というケースもあります。「そういうことは違法です」と主張する側の人間が自らそういうことをしているのはおかしいです。これではヤクザの片棒をかついだ高利貸しの借金取りと変わりません。

 肖像権肖像権と騒ぎますが、顔売るのが仕事の芸能人、あまり声高に主張するのはどうでしょうか? 請求する対象や警告方法の区分けが必要ではないでしょうか? たとえば、公道上でドラマのロケをしていて、そこに芸能人がいました。普通の一般人の神経なら、携帯で写真を撮るでしょう。しかし、それに気づいたスタッフが「撮影は禁止だ。今撮影したメモリーを消せ」などと本気で脅迫します。スタジオ内に不法侵入して盗撮したのならともかく、天下の公道でロケしておいてそれはないんじゃないでしょうか? よく芸能人自身も他の芸能人を撮影し(林家ペーパーみたいに)、それを公開したりしてますが、こういうことも毎回毎回いちいち関係各所の許可を得てるんでしょうか? 肖像権を盾にするなら自らの行動も厳密にすべきでしょう。ラーメン屋などで、色紙といっしょにスナップ写真が飾ってあることもありますが、店主は事務所に許可を得てるんでしょうか? 肖像権というのは実はかなり難しいものです。ど素人には完全には理解できません。(だからといって、違法行為を肯定するわけではありません)

 また、一方的に権利を主張しますが、当の芸能プロには何の過失もないのでしょうか?

「タレントの年齢を偽る」・・・今は少なくなりましたが、昔はよくありました。虚偽の証拠ははっきりあるのに、なんでそんなことするんでしょうか?(ここで紹介している岡元あつこも2歳ごまかしていた)
「スリーサイズを偽る」・・・・これなんか巨乳系事務所では当然のことのように行なわれています。
「矯正水着で巨乳に見せる」・・・・2カップサイズはあげてます。
「下着姿でも”ついに脱いだ””全裸”とうそを書いて雑誌を売ろうとする」
などのような明らかな”不当表示”は許されるのでしょうか? 「芸能界はいい加減なところ」という一般的な常識の元に今までは許されてきましたが、芸能プロ自らが法律を厳密に解釈するなら、こういったことも是正すべきです。今のままでは風俗産業業界といっしょです。「K池A子のウエストは絶対に65センチはある。59センチはウソだ。59センチと書いてあるから、ウエストの細い子だと思いDVDを買った。しかし、映像を見たら、すごいデブだった。デブは嫌いだ。このウソにより我々ファンは多大な損害、精神的被害を受けた。1センチの詐称につき10万円払え」と請求してもいいのでしょうか?

 また、中身の確認できないビニール写真集やビデオ作品は、なぜクーリングオフできないのでしょうか? 価格に見合った良質の中身のあるものなどほとんどありません。米国産を国産牛と偽る連中と同じレベルの詐欺が、当たり前のように行なわれています。中身に自信が有るなら、堂々とビニールを外すべきです。DVDのジャケット写真のシーンがDVD本編にないなど、これも不当表示ではないのでしょうか? 肖像権・著作権を主張すること、結構です。悪質なサイトは削除するべきです。しかし、1枚30万円の価値のある写真を作っているのか? 品質を考えて欲しいです。ファンをもっと大事にして下さい。お金を払って写真集やDVDを買うのはファンです。ファンサイトの管理人は交通費や宿泊費まで使ってイベントに行く熱心な人もいます。ファン無視、自分だけ儲けようという芸能プロのやっていることは、昔ながらのヤクザです。やり方を考えないと自分自身を陥れることになります。儲けをきちんとタレントに還元しているのかも疑問です。

 「隅から隅まで目を光らせている」と言っていますが、それなら、「サイト内の写真集紹介記事を見て、その写真集が欲しくなって購入した」といったことまで監視してもらい、報奨金を支払うべきケースもあるのではないでしょうか? 特に2線級のアイドルの場合、なかなかマスコミで取り上げてくれることは少なく、ファンが独自にサイトを開設することは多大な宣伝効果が発生します。そういったサイトが画像使用許可を申請すると、そこからも使用料を取るそうです。どこまでファンをバカにするのか?

 現在、ファンサイトのほとんどが、「いきなりお金を請求されても応じられません」という一文をトップページに掲載してますが、まさにそのとおりだと思います。


 さて、今までは大手巨乳プロダクションとサイト運営者の関係の話をしましたが、ちょっと視点を変えます。当のタレントと事務所(芸能界)との権利の問題です。小規模事務所になるとかなりいい加減で、タレントの権利が守られません。たとえば、アダルトビデオ業界。出演料はわずかなもの。加えて、女優の知識のなさにつけこんで、事務所側に有利な契約を結びます。女優にしても、「目先の小金に目がくらんで、ちょっと魔が差して出演した」人もいるはずです。しかし、そんなことおかまいなしに、引退した後もいろいろなメディアで公開されます。かなり古い作品でもインタネット上で「アーカイブス」として有料公開されている場合もあり、そういった「2次使用」に関しての権利はどうなっているのか? 本人の許諾は取っているのか? 報酬は支払われているのか? 甚だ疑問です。大手でも、テレビ番組の再放送やビデオ化した場合などの権利・報酬の問題もいまだにもめています。事務所とテレビ局だけもうかって、タレント・俳優・声優・製作者はないがしろにされています。風俗雑誌に掲載された風俗嬢の写真が本人の承諾なく、アダルトビデオのパッケージに使われることもあります。(本人が出ていなくても使われることがある=完全な詐欺)

 カメラマンにしても、著作権をきちんと保護されているのは、ほんの一握りの有名カメラマンです。多くの写真事務所やカメラマンは、撮影した写真をクライアントに納入したら、それでおしまい。あとはクライアントが勝手に使います。わずかな撮影料で、自動的に権利一切も売っているようなものです。2次使用に関する取り決めなどありません。ちょっと著作権のことなど口に出そうなら、「そんなこというなら、おたくに撮影は頼まないよ」と断られてしまうからです。撮影者の氏名が出ない写真など、その後どのように使われるのか、カメラマンにはわからないのです。

 このようにまだまだ権利に関する意識が低い業界です。巨乳プロダクションさんも、「写真集などの売り上げが減るから」などと、今回積極的に動き出しましたが、せっかくですから、○○社長と○○弁護士さん、サイト運営者ばかり摘発するのではなく、自分自身も含めて業界全体の浄化に乗り出したらどうでしょうか? そうすれば、多くの人から感謝される”偉業”と称えられるでしょう。

 「写真集をスキャンして公開するのが一番悪質」と言われますが、これも雲霧的には理解できません。音楽CDなどは完全にデジタルコピーができますから、違法コピーなどの問題は重視すべきです。しかし、写真のネット公開は、データ量の関係もあり、元の品質そのままに公開できません。サイトによっては、画面サイズをすごく小さくしているところや、画質をわざと落としているところもあります。こういうサイトに対し、「あまえらのせいで写真集の売り上げが減っている」とは言えないのではないでしょうか?
 書店ではビニールに入っていて中身が確認できない写真集、これを買うのは消費者にとっては危険な冒険です。事前に中身がわかれば、「この写真集はいいなあ。買おう」と購買欲を増やす消費者がいるはずです。しかし、「これはひどい作品だなあ。買うのやめよう」と思う人も当然います。売る側がビニールパックで中身のわからないものを平気で売りつける姿勢を改めない以上、写真集の内容がわかるサイトというのは消費者にとっては有益です。売り上げに関しては、ネットで公開されても中身が良質であれば、売上げが伸びることはあれ、下がることはないはずです。要は品質です。駄作を作り続ければ、売り上げが落ちるのは当然です。このことを業界は認識すべきです。良質な作品なら、たとえネットで画像が手に入るからといっても、やはり、「元の写真集が欲しい」と思い、自分用にきちんと写真集を1冊買うはずです。私の場合、秀作なら、「見るため」と「保管のため」と2冊買います。日本人は、まだまだ紙に対する執着はあると思います。デジカメで撮影した写真も、「写真に焼き付けないとどうも落ち着かない」と思う人がたくさんいます。

 以上、一般的には通用しない理論かもしれませんが、好き勝手言わせて頂きました。


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きちんと丁寧に説明して欲しいよ、弁護士なら。