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アイドル個別評論 雛形あきこ

写真の専門家が一刀両断


  • 1978年1月27日生まれ(水瓶座)
  • 東京都江戸川区出身
  • 本名:雛形明子 →山本 明子
  • 血液型:A型
  • 163cm B83/W57/H85
  • 趣味:絵、ピアノ、日本舞踊


 雛形あきこ写真集 ヤングサンデー特別編集 「SaRu パラ」1&2 小学館  撮影 永利隆之 1996 1997



この写真集のコストパフォーマンス
 ヒナちゃん。顔はかわいいが、表情や角度によって可愛い度が大きく異なる。口が大きいせいだろう。胸はEからF、けっこうボインである。ただ、どんな胸なのかわかる露出度の高い写真がなく残念。子役出身のせいか、演技力は素晴らしく、ドラマでも活躍している。年の割りに大人びて、可愛さが半減している感じもする。

 さて、この写真集だが、A5サイズ程度の大きさで、ハードカバーでもなく、保管にちょうどいいサイズで体裁は好きである。価格も手ごろ。しかし、ページ数は少ない。本来1冊で済むのに、儲けようと2冊に分けた気がする。セコイ手だ。1は 南の島でのロケ中心。水着が多い。2はスタジオ中心。
 このカメラマン、知らない。腕も悪い。特に露出がひどい。白トビしている写真がたくさんある。ワザとやってるようだが、すべて失敗。白トビは年増のハダボロボロにはいいが、ヒナみたいに若い人にすべきではない。照明も下手で、まだらになっているものもあり、ひどい。
 1はロケでいろいろな場面があるが、どれもイマイチでバリエーションの豊富さが生かされていない。2は全編スタジオだが、同じようなシチエーションでつまらない。ヤッツケ仕事だ。
 ヒナちゃんは役者としても一流なので、表情やポーズをとるのがうまい。特にこの頃は、何冊も写真集を出したあとだから、そういう貫禄を感じる。しかし、カメラマンが完全にヒナに飲まれており、自分の力を出していない。(もともとないのかも) このため、ヒナの好きなようにポーズが撮られ、ファンの視点にたった写真がない。また、ヒナはどちらかというと日本人体形で腰の括れがなく、足が太い。その点を矯正するポージングが欲しかった。

 それにしても、20そこそこで結婚⇒出産はファンにはショックだった。もったいなかった。ファンというのは正直で、結婚したとたんにファンサイトもすべてなくなり、人気ががくんと落ちてしまった。肉体派アイドルというのは、「このカラダをアイツ(夫)が自由にするのか。う〜んくやしい」と思われるから仕方はない。

 



 雛形あきこ写真集 ヤングマガジン特別編集 「HINA」 講談社  撮影 野村誠一  1995発行 

この写真集のコストパフォーマンス
 初期の作品であどけなさが残る。若さ、可愛さだけで撮ってくれれば良かったのに、変に化粧して大人びた表情を作ろうとして失敗した。
 カメラマンは野村氏で、技術は申し分ない。日本家屋の室内を使ったロケも面白い。下を向いて、胸を見せてくれたのもありがたい。雑誌の特別編集版ということで、記事がある。ファンには貴重だ。
 しかし、イマイチなのである。初期ということもあって表情が拙い。「物憂げな顔」か「大人っぽく見つめる」しかない。ヒナちゃんは口が大きいために、笑顔がひどい顔になる。若さといえば笑顔が一番なのだが、ヒナちゃんの場合、それが難しい。でも、欲しかった。また、日本家屋でのロケも大人の女性には似合うが、この時期のヒナちゃんには無理だった。浴衣でも着ればいいが、この背景で水着のヒナちゃんはおかしい。畳の上で座布団を持っている写真もおかしい。
 素晴らしい素材なのに、野村氏にそれを上手に料理する力量がなかった。惜しい。



 雛形あきこ写真集 「Honey」 ワニブックス  撮影 野村誠一  1996/3発行 

この写真集のコストパフォーマンス
 柔らかい光の使い方など、「さすが野村!」と思うような素晴らしい写真なんだが、モデルであるヒナを十分に生かせなかった駄作。またも、自分の腕におぼれてしまった感がある。ヒナとのコンビも数回を重ね、表情からは、良好なコミュニケーションも感じ取れるが、ヒナのファンが喜ぶ写真にはなっていない。
 最高の素材なのに、ほんともったいない。
 私は、写真集はすべてスキャンしてPC内に保存するのだが、その際に、「つまんねえ」というページはスキャンしない。この写真集はスキャンしたのは3分の1に過ぎなかった。それだけ駄作だらけだということ。

 それにしても、いつも思うが、野村氏は、モデルのファンのことをなんにも考えていない。写真集を高いお金を出して買うのはファンなのである。ファンが喜ぶ写真を撮らなくては、自費出版と変わらない。

 「巨乳アイドルの写真で、ピントを合わせるのは胸」なんだよ。いい加減、覚えて欲しい。



 雛形あきこ写真集 「1994-1996」 ワニブックス  撮影 山岸伸  1996/3発行 

この写真集のコストパフォーマンス
 撮り下ろしではなく、雑誌などに発表した分の集大成的写真集。ソフトカバーで価格も1500円とまあまあ良心的。というか、制作費がかかっていないから、もっと安くてもいいと思う。個人資料のパートが白黒なのは残念。全部カラーにして欲しかった。

 昔はアイドルの水着の写真というと、プレイボーイや平凡パンチ、またはBOMBとかMOMOCOクラブといったアイドル専門誌だったのが、ここ10年くらいは、ヤンマガとかヤンサンなどの、中高大学生向けのマンガ誌によく載るようになった。マンガの内容よりもグラビアに力を入れている感じが強い。私も、いい年をして、井上和香のグラビアみたさにヤンマガを買ったりする。(マンガはつまらなくて読まない。もったいないが)
 さて、そんなわけで、雑誌にもいい写真がけっこうある。しかし、紙質が悪く、保存に向かない、そのうえ、字がじゃまだったりする。そういうのを、良質紙で一冊にまとめてくれるのは、ファンにとっては非常にありがたい。どんなアイドルでも、人気が下降気味になったときは、そういう集大成写真集を作るべきだと思う。

 タイトルが1994-1996ということで、デビュー(子役をやっているから、芸能界デビューというより、グラビアデビュー)3年間の軌跡まとめた、ヒストリー的写真集&資料集として出来上がっている。

 まず写真。山岸伸というカメラマン。月刊カメラマンにもよく出ている。そつなくうまいカメラマンである。商業的なプロフィール写真を撮らせると一流の腕を持っている。アイドルはアイドルの個性を出せばいいのであって、カメラマンの個性は不要なので、山岸氏のような撮り方でいいのである。明るく、素直に、正攻法で撮影してくれて、とび抜けて素晴らしい写真はないが、トータルで、「いい写真」の確率が高い。すけべ心がない人なのか、イヤラシサの視点がなく、これはいい意味もあるが、私にはちょっと物足らない気もする。

 ヒナは、超美人でもなく、超ボインでもないが、素材は素晴らしい。スクール水着系のシンプルなものを着せると、微妙なアンバランスさが、逆にいやらしさを出している。セーラー服の学生ッポイ写真もある。こういうのを撮らせると山岸氏はうまい。
 スタジオで黒バックでへそだし、ひまわりの花を持った写真もいい。集大成だけあって、衣装のバリエーション、ロケ場所のバリエーションも豊富で見ごたえがある。どちらかというとやぼったい顔で、カメラマンとしては難しいのだが、うまく、きれいな一面を出している。下町っぽい、やぼったさは、オフショットなどでは有利に働く。
 ただ、横位置の写真で、無意味に上下に空間をあけたのがあって、ちょっともったいなかった。

 後半に、雑誌の記事っぽい、昔の写真やインタビューが載ったコーナーがある。安直な内容だが、こういうのはファンにとってはありがたいので評価したい。

 とにかく、ヒナのファンなら。持っておくべき貴重な本である。コストパフォーマンスは高い。


2005/6評



2003年離婚。「幸せになってくれ」との思いで、絶頂期20歳での早すぎる結婚を祝したファンとしては非常に残念。芸能人はファンの気持ちも大事にして欲しい。子供もかわいそう。

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