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アイドル写真集個別評論 西田ひかる

写真の専門家が一刀両断


Born in 16/8/1972 in Kanagawa Prefecture, Japan.
Moved to America in 1973, grown up in Los Angeles, returned to Japan in 1985.
163 cm tall, 49 kg
Vital figures : 83 cm / 58 cm / 88 cm
Blood Type : O


 西田ひかる写真集 「Hi tide」  撮影 野村誠一 1990年3月10日    株式会社ワニブックス刊   1550円

この写真集のコストパフォーマンス

17歳くらいでしょうか?  写真集としては第2作だと思います。ボーイッシュな面も残しながら、大人の女の雰囲気も少し醸し出しており、ムチムチの西田ひかる、最高時期の写真集といえます。カメラは、野村氏で、やはりうまいです。しかし、この頃のひかるちゃんなら、誰が撮っても良い作品は撮れるはず。彼の実力からしたらもっといいのが撮れたと思います。つまり「手抜き」を感じます。

「両手を頭の上に上げるポーズばかり」 ・・ど新人ならともかく、かなり芸能界にこなれてきたひかるちゃんにしては、ポーズが単調。

「色調が暗い」・・・天候がいまひとつだったのかもしれませんが、ひかるちゃんの性格の明るさに反して写真が暗い。粒子も荒れていて、肌のきれいな若い女性を撮るのにもったいない。35mmで撮っている気がする。
「暗部が多すぎ」・・・スタジオでの野村氏の撮り方で、個性なのかもしれませんが、スタジオでのライティングだと、必ず左側が暗い。これがかなり暗く、アイドル写真向けでない。手を抜いて単調なライティングをしているように思える。
「水着がイマイチ地味」・・・事務所側の意向でしょうが、ちょっと物足りません。

ちょっと小さめの体裁で価格もさほど高くなく、その点ではGOODです。左右見開きの写真がほとんどないのは、いいレイアウトです。

それにしてもアイドルの初期の写真集には文字が多い。ちょっとジャマ。



 
西田ひかる写真集”19 Dreams” 1992年10月26日発行 2800円 撮影 : 野村誠一  講談社刊


この写真集のコストパフォーマンス

これから20歳になろうとするひかるちゃんの心を覗けるような構成になっています。カメラはまたも野村氏。あいかわらず平均点以上の写真を撮っています。19歳という年齢は、カラダはすっかり大人で色気ムンムン、しかし、ひかるちゃん特有の子供っぽい明るさ、の両方を感じることができます。スタジオあり、水着あり、ライブステージの様子あり、日常生活を垣間見るようなショットもあり、バリエーション豊富で、「アイドル」としての西田ひかるのファンならば、かなり満足のいく写真集だと思います。ただ、「パイドル」ファンとしては、水着が少なく、物足りません。
芸能界慣れしてきて、ポーズや表情の出し方がうまくなっています。

野村氏の撮影でちょっと気になるのは、頭の上部分の空間がちょっと広すぎること。雑誌の仕事を多くやると、頭の上に文字入れするための空間を入れる癖がつきますが、そういうことかなあ?




 
西田ひかる その他
月刊「西田ひかる」 この頃はちょうどフラメンコにのめりこんでいた時期です。個人的には、もう盛りをすぎてしまい魅力を感じなくなっていました。(情熱には感銘しましたが)  白黒が多かったのも残念です。
 とにかく可愛くて笑顔が最高。そしてカラダはムチムチ。中年男性にファンが多かったのもうなずける。ただし、この手のタイプは20歳過ぎると一気に落ち込んでしまう悲しい運命があります。歌はまあまあで歌手としてもそこそこでしたが、一番の売り物である「若さ」がなくなってからは、悲惨でした。おまけに、なんだかわからない結婚をしたり、大物経営者の愛人にされたり、散々です。今はアメリカに引っ込んでしまったようです。
 もともと、「2流アイドル」の資質しかないのに、時代背景のために無理矢理「トップアイドル」にされてしまった感があります。でも、とにかく10代のきらめきは素敵でした。この頃はどんな写真でも、輝いています。カメラマンの腕は関係ないです。

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